ときめきの花は、
ひらめきの種から。

育種の魅力とは、夢を設計図にして、カタチにする過程にあります。
まだ誰も見たことのない世界に、どうやって誰よりも早くたどり着けるか。
そこに道はないからこそ、発想次第で無限大に広げることもできます。

私は 約40年にわたり、
現在の株式会社角田ナーセリーを支える「看板商品」を
プロデュースしてきました。

代表作のひとつ「千日小坊」は、
秋の園芸を促す花が足りなかったときに、
当時主流だった大きい花へ向かうトレンドに逆らい、
アレンジとして使いやすい小花を企画しました。

切り花として楽しめる「切り花畑」シリーズは
消費者のニーズに合わせた企画型商品です。
本格的なオリジナル品種が必要になってきたときには委託育種をして、
既存市場のない分野への積極開発を心掛けてきました。
そんな新しさと楽しさが市場に受け入れられ、
いつしか「角田は面白い」と評価をいただけるようになったのです。

本格的に自力で育種を始めたのは66歳になってからでした。
新しい品種を世に出すまでにおよそ10年かかる、と言われる世界で
遅咲きすぎるデビューかもしれません。
ですが、これまで培ってきた多くの知見や発想、そして多くの人脈が、
私が蒔いた「ひらめきの種」をぐんと大きく育てあげ、
驚くべきスピードで未知の世界へ導いてくれるのを感じています。

育種は多くの人の力を繋げ、ひとつの形にしていく作業です。
あの手この手を使い最先端の研究機関に依頼するのも、
何万もの苗から
突然変異を見つけ出すため、
現場スタッフのモチベーションをあげる仕組みを整えるのも、
新品種プロデューサーである私の仕事。

新品種が完成した暁には
海外販売をすすめるため、品種登録を行ったり、
量的な作業が必要な採種・種処理は国内・海外のメーカーに委託したり。
多くの人を繋げながら新しい仕組みを作るたび、
育種の未来がひとつずつ開いていきます。

ひらめきは、きらめきに。
ときめきは、おどろきに。

つのたんIPと角田ミサ子は、
育種を通じて、これからも
世界中にときめきを届けていきます。

植え付け後のいちごのメンテナンス

植え付け後のいちごのメンテナンス

生産部ミーティングで変異株発見の報告

生産部ミーティングで変異株発見の報告

営業部隊でまどかの新色を検討

営業部隊でまどかの新色を検討

VISTAFFの佐藤さんを(右)お迎えして研修

VISTA F・F Inc.の佐藤さん(右)をお迎えして研修

大変な千日紅の種処理作業

大変な千日紅の種処理作業

商品開発の気概

Product Debelopment Spirit

Projects
物を作る
Peers
仲間と一緒にやる
Passion
情熱が湧くことをする
Play
遊びが必用

by TV NHK

Career・Breeding history
経歴・育種履歴

1970年
信州大学農学部卒業
1971年
みずほ園芸研修終了
1972年
花き園芸ハウスでポットマム生産を開始
1975年
花苗生産を開始
1980年
生産者グループを結成し販路を量販店へ
1986年
角田ナーセリーを法人化
1995年
オリジナル第1号品種“千日小坊”誕生
2000年
FloSAIKAに委託育種開始
2003年
ユニーク企画“切り花畑”誕生
2007年
FloSAIKA成果“まどか”誕生
“千日小鈴”がジャパンフラワーセレクションで受賞
2008年
FlorSAIKA成果“まどかチーズトルテ”がジャパンフラワーセレクション最優秀賞受賞
“まどかアーモンドミルク”がジャパンフラワーセレクションでブリーディング特別賞受賞
2010年
FloSAIKA成果“砂漠の宝石ルビー”が優秀賞と特別賞受賞
2013年
株式会社つのたんIPを設立
2014年
FloSAIKA成果“ビデンス天使のきらめき”誕生
2015年
須藤CM育成斑入りペチュニア“バリフロー”誕生
バイカラー千日紅“エレスチャル”誕生
白いいちご“ももいろほっぺ8号”誕生
2017年
八重ノースポール“雪の華”誕生
2019年
なでしこ“夕雅”誕生
2020年
バイカラーデージー“ラブリーピンク”誕生
2021年
千日紅2色“ピンクベリル”“キャンディピンク”誕生
2022年
予定:中国Brightenからのプレゼントなでしこ“チャーミィ”2色の製品化試作
目下の目標
  • イチゴのグランドカバー“MAMMMA Mia”
  • 黒いイチゴ“小悪魔”
  • 黄色いイチゴ“金の女神”
  • ピンクの棉“天使の微笑み”
  • 白い小坊“千日小雪”
  • 赤いまどか
  • まどかの実生化

Works
角田ミサ子の仕事

育種界のヒットメーカー・角田ミサ子の手掛けた代表品種を紹介します。

Captivate
育種家のおもしろさ

その進化は、
花さえ、知らない。

何万株の花の中から見つけ出した、他とは違う1株。
その花は、自然界のサイクルの中では、本来存在しなかったものかもしれない。
その花は、自分の潜在能力に気づいていなかったかもしれない。
その花は、逸材だと周囲に気づいてもらえなかったかもしれない。

そんな、たったひとつの原石を見つけ出し、磨き上げ、
新たな価値として世の中へ送り出すのが、育種の世界。
自然の神秘とそこに係ろうとする人間の共同作業が、
植物を進化させ、多くの人の暮らしを良くしてきました。

思った通りの結果にならなかったり、予想以上の結果になったり
もの言わぬ自然に振り回されながら、今日も対話をしています。

―簡単じゃない。
だけど、しびれるほど面白い。