
*写真は8号鉢で一株植え、5月のイメージです。
冬の寒さに耐え、
晩秋から初夏まで咲き続ける。
秋の寄せ植えに使われる人気の花・ノースポールの八重品種。純白で丸弁の八重~半八重で、一重にはない優雅さが魅力です。株が出来上がってくるとふんわりと自然な天まり状態になり、整枝しなくても形よく整います。販売:角田ナーセリー
【雪の華】DATA
- 学名
- Chrysanthemum paludosum
- 分類
- キク科フランスギク属一年草
- 草丈
- 40~50㎝
- 開花期
- 11月上旬~6月上旬
- 花色
- 白
- 耐寒性
- 中
- 耐暑性
- 弱
How to grow
基本の育て方


Points of how to grow

開花時は大きく増えるので、植え付け時は1株を楽しもう。
鉢植えの場合、6号鉢~8号鉢なら1株、10号鉢以上なら3株程度が最適。庭植えの場合は株間を30cmほどとって植え付けます。1株でも可愛らしいのが八重花の魅力ですが、開花期の3~4月になると、8号鉢に1株植えた場合でも鉢いっぱいに花が咲き、また違った美しさを楽しめます。

元肥入り培養土なら不要、あとは2か月に1度追肥しよう。
肥料については、鉢植えの場合、元肥入り培養土を使えば肥料は不要です。庭植えの場合は、IB化成(緩効性肥料でチッソーリン酸—カリ=10-10-10 なので便利)を根元に5粒ほど置きます。追肥は、1月・3月・5月のペースで1株につき5粒を目安に与えてください。

涼しくて明るい冬のひなたが大好き。でも蒸し暑さは苦手。
日当たりと風通しのよい場所で育てましょう。日光の乏しい場所でも、午前中だけでも当たるなら大丈夫。水はけのよい土壌を好むので、培養土は排水の良いものを選びます。硬い土の場合は、腐葉土や堆肥などの有機質を充分にすき込んでおきます。
北や西に風よけのある場所なら冬でも花が続き、育てやすく、年越しの花が楽しめます。また、夏の暑さを感じる頃になると(夜温15度以上)花は種をつけ始め、弱ってきます。

ジメジメは嫌い。表土が乾いたら水やりのタイミング。
庭植えの場合は、植え付け後にたっぷりと与え、その後はほとんど必要ないでしょう。鉢植えの場合は、表土がよく乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりします。過湿にならないよう注意しましょう。

花がら摘みをこまめに行えば、まるくかわいらしい天まりに。
咲き終わって傷んだ花は、花がらだけでなく、その茎の枝先の部分を刈り込みます。株元に追肥を与え、中耕しておくと、若い枝が多数出て、再び開花を楽しむことができます。これがきれいな 天まり状態の鉢植え・花壇植えにする秘訣です。
Arrangement method
アレンジ
グリーンスタイリスト古橋くみ子さんのつくる、「雪の華」の寄せ植え。




園芸のある素敵な暮らしを提案するグリーンスタイリスト古橋くみ子さんも、つのたんIPが生み出す「ときめく花たち」に注目するひとりです。
「角田ミサ子さんが手がける新種の花には、つい目を留めてしまうようなかわいらしさがあります。雪の華も八重の白の持つ可憐さに惹かれますね。」
そんな古橋さんが作る寄せ植えは、雪の華の純白を活かした大人キュートなアレンジ。
「純白の美しさを引き立てるコツは、使う色を抑え目にすること。フリルパンジーのブルー1色を差し色にして、葉物をバランスよく入れると白がより際立ちます」。
寒い時期にも元気に咲いてくれる、冬にぴったりなアレンジです。




VERY PLUS ONE 株式会社代表
グリーンスタイリスト
古橋 くみ子先生
グリーンスタイリストとして年間5000人の園芸レッスンを開催。
初心者にもわかりやすい解説が人気で全国で園芸教室、イベント、講演を務める。
雑誌、メディアなどにも植物を通し衣・食・住にあったライフスタイルを提案している。
オリジナル商品などではヒット商品も多数販売されている。
VERY PLUS ONE株式会社の各種公式SNS
Arrange pattern

使用した花
白花:雪の華
黄花:ムレチコーレ

使用した花
紫:ビオラ
ローズ:アリッサム
黄:まどか(TN origin)
赤:ガーデンシクラメン
葉:五色セリ フラミンゴ
Birth story
雪の華/誕生STORY

2016年秋、当時の角田ナーセリーの一社員が、1万株のクリサンセマムの中から、八重に変異している1株を発見。当時、できたばかりのつのたんIPへ持ち込まれたのですが、心が躍りました。
挿し穂での増殖と同時に、種子での再現性の確認や採種量の調査、さらにはより良い草姿と花形での選抜をし、2017年には早速栄養系品種で品種登録申請し、2020年秋カタログに掲載決定しました。
展示会や試販での反響は大きく、すぐにも大量生産したいが、冷涼地でも夏期の親維持は難しく、しかも組織培養増殖も不可。とりあえず種子繁殖で行こうと計画。ところが八重をキープしながらの採種が至極難しいのです。伊那・木祖村・札幌・一宮本社、と4か所での採種を試みましたが、2021年に向けての採種は大失敗。今現在はBeneryでの採種依頼と自社での採種に力を注いでいます。
同時に始めた八重の色物づくりでは難儀を極めました。まずpuldosamの近辺には色がない。交配相手を東大の柴田先生にお聞きしてローダンセマムとマーガレットの一部品種が可能、とわかったが、受粉しない。現在は愛教大理科講座加藤淳太郎研究室に持ち込んで顕微鏡下交配を依頼中です。